ギフトにも様々な種類がありますが、法人向けのお祝いとして最もメジャーな物は胡蝶蘭と言えるでしょう。
会社の移転や上場、社長就任祝いでオフィスの受付にずらーっと胡蝶蘭が並んでいる光景は誰しも一度くらいは目にしたことがあると思います。
しかしなぜこれほど胡蝶蘭が人気なのでしょうか?
そんな疑問に解決するために、今回は胡蝶蘭が選ばれ続ける理由を花屋さんでの経験も交えてお話します。
また贈る際には縁起物ならではの注意点もあるので、マナーについても解説してみましたのでご参考にください。
目次
胡蝶蘭が法人向けギフトに選ばれ続ける6つの理由
胡蝶蘭は以下の6つの点で法人向けギフトとして優れています。
- 贈る相手を選ばない
- 定番だから
- 高級感がある
- 花言葉が良い
- 長く花を楽しめる
- 花粉や香りが少ない
① 贈る相手やシーンを選ばない
ひと口にギフトと言ってもお菓子から日用品、はたまた調度品まで数多いですが、フラワーギフトの良さは相手やお祝いの内容を選ばない点です。
相手や場面に合わせてふさわしいギフトを考えられるとベストですが、センスが必要になりますし正直忙しい仕事の合間をぬって見繕うのは手間がかかる・・・。
しかし胡蝶蘭であればほぼどんなお祝いごとであっても使える万能なアイテムであり、それでいて相手側の笑顔を引き出せます。
スタンド花などもキレイですが、気品ある花姿の胡蝶蘭はビジネスシーンにふさわしい一品。
という方からも多くの支持を集めています。
② 定番だから
「法人向けのギフトと言えば胡蝶蘭!」というイメージが先行していることもありますが、胡蝶蘭はビジネスシーンの贈り物として定着しています。
それゆえに外しません。仕事上で付き合いのある会社さん相手では失礼にならないことも重要ですが、胡蝶蘭を贈ればまず間違いないです。
また、それだけメジャーで流通量も多いので、四季を問わずどんな時期でも購入できるのも胡蝶蘭ならではと言えます。
③ 高級感があるから
ランは花のなかでも特殊な生態をもち、見た目もユニークな植物群です。
その美しさから観賞価値が高く、とくに大輪を咲かす胡蝶蘭は芸術品のような高級感を宿しています。
他の花と寄せ植えたり、特別な装飾をほどこさずともギフトとして成立する花はそう多くはありません。
④ 花言葉が良いから
胡蝶蘭は「幸福が飛んでくる」、「華やかさ」といった花言葉があります(白の胡蝶蘭の場合です、ピンクの胡蝶蘭は「あなたを愛します」といった花言葉を持つなど、色によって花言葉は変わります)。
移転や上場、さらには新社長の就任など、新しい門出を迎える企業向けのギフトにふさわしい縁起物です。
⑤ 長く花を楽しめるから
見た目こそ繊細な胡蝶蘭ですが、その実けっこう丈夫です。
寒さには弱めですが、日当たりの良くない環境に置いても1~2ヶ月ほどは花を楽しめます。
屋内のような環境に置いてもこれだけ長く花持ちする植物は珍しいです。
⑥ 花粉や香りが少ないから
胡蝶蘭はその見た目の華やかさにもかかわらず、香りがなく花粉も少ないです。
同じ大輪の花に「ユリ」がありそちらも高級感のある花ですが、独特の香りがあり、花粉がこぼれてオフィスの床を汚してしまう恐れがあります(けっこう掃除が大変です・・・)。
そのためユリは会社によっては嫌われてしまうこともありますが、胡蝶蘭ならばその心配は不要です。
ビジネスシーンで胡蝶蘭を贈る際の8つの注意点
お祝いギフトである胡蝶蘭は、先方に贈る際にはいくつか注意する点があります。
チェックしておかないと失礼にあたってしまうこともあるので、気を付けましょう。
- 贈るタイミングを外さない
- 立て札とラッピングをつける
- 本数はできれば奇数で
- 飾る場所があるか確認
- 和紙や領収書がつかないようにする
- お見舞いには贈らない
- 赤いラッピングは注意
- 忌み言葉を使わない
①贈るタイミングを外さない
お祝い用のギフトのため、遅からず早からず適切なタイミングで届けることが重要です。
一般的には以下くらいのタイミングが適切です。
開店・開業・開院祝い | 前々日~当日 |
---|---|
創業・会社設立祝い | 前日~当日 |
移転・竣工・新社屋完成祝い | 前日~当日 |
就任・栄転祝い | 当日 |
記念日祝い | 前日~当日 |
1日程度であれば遅れてしまってもそこまで失礼ではないですが、タイミングを外すと心証が悪くなってしまうこともあるので気を付けましょう。
②立て札とラッピングをつける
お祝いの胡蝶蘭には誰からのお祝いかを明確に記すため、立て札を付けてラッピングするのがマナーです。
たくさんの胡蝶蘭を受け取るような会社では、他の花に埋もれてしまう可能性もあるのでとくに大切。どこからのギフトかわからなくなってしまいますからね。
③仕立ての本数は奇数を選ぶ
胡蝶蘭は鉢に寄せ植えされている本数によって3本立ち、5本立ちなどに分類されますが、ビジネスシーンでは縁起が悪くないよう奇数を選ぶのが一般的です。
6本立ちや8本立ちならさほど問題ないですが、別れを連想させる2本や、死を連想させる4本は避けましょう。
まあ4本立ちなんて見たことありませんが・・・。
④飾る場所があるか確認
お祝いなのでボリュームのある品を贈りたい、という方も多いですが胡蝶蘭はそれなりに場所を取ってしまうのが数少ない難点です。
大きな会社であればさほど問題ないですが、個人で経営するお店などでは置き場に悩まれてしまうケースも考えられます。
そのため、あえてサイズは小ぶりにしてカラフルな胡蝶蘭で個性を出す、といった配慮も大切です。
⑤和紙や領収書がつかないようにする
うっかりやってしまう可能性があるのが、胡蝶蘭に花を保護するための和紙や領収書が付いたまま納品されてしまうケースです。
とくにネット通販で注文する場合などは要チェック。
届け先で驚かれてしまう可能性もあります。
⑥お見舞いには贈らない
様々なシーンでギフトとして用いられ、お葬式などお悔やみのシーンにも贈られる胡蝶蘭ですが、お見舞いの品として病院に贈るのはふさわしくありません(鉢物の植物は根付くことを連想させるため)。
⑦赤いラッピングは注意
胡蝶蘭にはラッピングが付き物ですが、赤は火事を思わせるためあまり良くないと言われます。
絶対にタブーというわけではなく、届け先の方が赤が好きな場合などは使われることもありますが、飲食店に贈る場合などは注意が必要です。
⑧忌み言葉を使わない
胡蝶蘭にはメッセージカードなどを同封することもありますが、縁起がよくないと言われる「忌み言葉」は避けておくべきです。
ビジネスシーンでは経営不振や倒産を思わせる、「倒れる」、「傾く」、「失う」、「落ちる」、「負ける」といった言葉が該当します。
まとめ
どうして胡蝶蘭が法人向けお祝いギフトとしてこれほど人気なのか、贈る際の注意点と合わせて解説しました。
オフィスを彩るインテリアとしての価値も高い胡蝶蘭は、今後もフラワーギフトの定番となりそうです。
以下のページでも胡蝶蘭の解説をしているので、よろしければご覧ください!
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