幸福の木という別名もあり、お祝いのときなどに贈られることも多い「マッサン」。
もらうと嬉しくはあるのですが、これってどうお世話すればよいのかなと思ったことはありませんか?
とくに会社でもらった時などは、付き合いのあるお客さんからの贈呈品であるし、無下にできないので悩みどころかもしれません。
そこで「普段園芸とかしないけど、オフィスでマッサンを元気に育てたい!」という方向けに、マッサンの基本的な情報と育て方をまとめました。
決して難しくはないので、ぜひ参考にしてみてください!
目次
ビジネスシーンでのグリーンギフトの定番
「マッサン(幸福の木)」
マッサンはかつて花屋に勤めていたころ、よく運んだ記憶があります。
見た目のインパクトもあるので、喜ばれることも多かったです(なかなか重いのでたくさん配達すると腰が痛くなります・・・)。
一方で届け先からよく聞かれたのが「これってどう育てるの?」という疑問です。
花屋なんかで働いていると日々お世話しているので常識のように思ってしまいますが、普段園芸していないと疑問に感じてしまうのかもしれません。
「水とかあげなきゃダメですかね?」と聞かれた時はビックリしましたが、笑。
マッサンの基本情報
名称 | マッサン・ゲアナ |
別名 | 幸福の木 |
学名 | Dracaena fragrans |
分類 | リュウゼツラン科 ドラセナ属 |
原産地 | 東南アジア、アフリカ |
マッサンはドラセナと呼ばれる植物群のひとつで、ギフト用の観葉植物としてはけっこうメジャーです。
お祝いの品でもらうような大きな鉢のマッサンは、種から育てるのではなくほとんどは「管挿し」という手法で育てられています。
管挿しは特定の長さに切断した幹を、直接土に挿すことで根を生やして増やす手法。
こんな方法でも増えるのかと、植物の生態に感心してしまいます。
マッサンの育て方
観葉植物にもいろいろありますが、マッサンはけっこう育てやすい部類。
贈答用に人気な理由のひとつです。
ただいくつかのポイントを抑えておかないと「いつの間にか枯れてしまった・・・」ということもありえます。
置き場
日差しがあって温かい室内が良いです。
暗い場所においてもすぐに枯れたりはしませんが、葉っぱの色が薄くて弱々しい感じになったりしてしまいます・・・(植物的には「徒長」と呼びます)。
屋外でも育てられなくはありませんが、日差しが強すぎて葉っぱが焼けてしまうこともあるので、カーテン越しの窓際あたりがベスト。
エアコンの下で空調の風が直接あたってしまうのも、マッサンにとってはダメージになるので気を付けましょう。
また床に置くような大きい植木の場合は、倒れないようにも注意。
マッサンはバランスが悪く少し傾けるとそのまま倒れていってしまうこともあります。
水やり
水は多くを必要としない植物です。土は乾いているくらいがちょうど良く、むしろ水をやりすぎてしまって「根腐れ」させてしまう方が、枯らせてしまう原因として多いかもしれません。
環境にもよるので水やりの間隔は難しいですが、1~2週間に一度、土がしっかり乾いたあたりで給水するとベストかと。
鉢の底に受け皿をひいて、そこから徐々に吸わせるようなかたちにすると、土の乾燥状態を保ちやすくてオススメです。
手入れ
大きく波打った葉っぱは風通しの少ない室内だとホコリが溜まりやすいので、週1くらいのペースで霧吹きをして、タオルなどを拭き取ると良いです。
ハダニなどの病害虫対策にもなります。
育て始めてから2~3年ほど経つと根っこの生えるスペースが窮屈になってしまうこともあるので、元気が無いなと思ったら植え替えも大事。
古くなった土を交換するとさらに元気に育ってくれるはずです。
耐寒性
南国の植物で寒さには強くないのでできれば10℃以上の環境で保ちたいですが、室内で夜風などにさらされていなければ、0~5℃くらいでも耐えられることがあります。
増やし方
しっかりと環境に定着してきたら新芽の付いている枝を切り落とし、土に挿しておくことで増殖させる「挿し木」を試してみるのも良いかと。
ギフトでもらったマッサンをデスクで増やしているお客さんもいました。
増やす楽しみは園芸の大きな魅力のひとつです。
オフィスインテリアとしてのマッサンの魅力
マッサンの魅力は光沢があり黄緑色の大きな葉っぱです。
存在感があり部屋の片隅や卓上にあるだけで、パッと雰囲気が華やかになります。
人事異動などのお祝いでもらうからという事情もあるかもしれませんが、オフィスの受付や応接間などお客さんが行き来する場所にもしばしばインテリアとして置かれていました。
会社のお祝いごとで贈るグリーンギフトと言えば「胡蝶蘭」が定番ですが、送り先が男性の場合は植木の方が喜ばれることも多いので、選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
マッサンが枯れてしまった場合の対処
オフィスのような場所でマッサンを育てる場合、自宅と違って常に見てあげられる訳ではないので、急に状態が悪くなって枯れてしまうなんてこともあると思います。
そんな時に意外と困ってしまうのが「処分法」です。
それなりに背丈や重量があるので動かしにくいし、街なかだと土の捨て場所も悩みどころ。土って自然物なので一般ごみでは出せないんですよね・・・。
ホームセンターなどで回収してくれるところもありますが。
またマッサンの木自体は燃えるゴミでいけますが、長すぎて袋に詰めるのは一苦労なことも。
もちろんオフィスに鋸があるケースは稀なので、困った場合は廃棄物を回収してくれる業者さんに丸ごと投げてしまうのも手です。
お抱えのお花屋さんなどがあれば、有料になってしまうかもしれませんが引き取ってもらった方が結果的に楽だったりします。
マッサン本体 | 燃えるゴミ |
鉢 | プラスチックごみ |
ラッピングや札など | 燃えるゴミ |
土 | 通常ゴミに出せない |
おわりに
ビジネスシーンでのギフトとしても人気なマッサンの育て方を解説しました。
置き場所や水の量にさえ注意すれば育てるのは簡単です。
オフィス空間の潤いにもなるので、ぜひ実践してみてください!