法人ギフトとしての胡蝶蘭とは切っても切り離せないもの、それが「ラッピング」です。
ラッピングなしで企業に胡蝶蘭をお届けすることはほぼなく、無包装はマナー違反と思われかねないほど定着しています。
そんなラッピングですが、色や包み方にとくに決められた方法があるわけではありません。
しかしお祝いに贈る品なのでしっかりと選びたいですよね。
また贈る時に悩む一方で、
という質問もよく耳にします。
そこで花屋で働いていた経験をもとに、胡蝶蘭のラッピングについて徹底的に解説してみました。
目次
胡蝶蘭にラッピングは必須!
お祝いの内容や贈る相手にもよりますが、基本的にギフト用の胡蝶蘭にはラッピングがつきます!
鉢が見えている状態でお届けすることはありません(観賞用の化粧鉢に植えられている場合は除く)。
胡蝶蘭は素焼きのシンプルな鉢に植えられていることが多く、それを隠すと同時に見た目をより華やかにするためです。
お花屋さんやネット通販で胡蝶蘭を注文する際は必ずラッピングをどうするか聞かれるので、頼み忘れるケースは少ないと思いますが、念の為チェックしておきましょう。
胡蝶蘭のラッピングを選ぶ際のポイントと注意点
ラッピングを選ぶ際のポイント
- 基本的には自由!
- 花屋さんにお任せでも可
- 相手の好きな色やコーポレートカラーを使うと好感度高し
ラッピングにもいろいろな種類がありますが、法人向けギフトには赤、ピンク、黄色、オレンジといった華やかな色が好まれます。
それ以外の色味では、落ち着いた雰囲気を感じさせる青や紫、ナチュラルな印象でどんな置き場所にも合うブラウンや緑も人気です。
絶対にこの色でないといけない、といったルールがあるわけではないですが、贈り相手の好きな色や先方の会社のコーポレートカラーを使うことで、感謝や敬意の念を示すことは多いです(あるいは自社のコーポレートカラーを使って、どこから胡蝶蘭はわかりやすくするケースもあり)。
ですがそれほどこだわりがなく迷うようであれば、お店におまかせでも問題ありません。
実際に花屋で勤めていたころも8割くらいはお任せでした。
5~8種類くらいの色味から好きなものを選べるパターンが多く、特別な装飾を付けなければたいてい無料です。
ラッピングの注意点
ラッピングに厳密なルールはないと書きましたが、こと法人ギフト向けギフトでは少しだけ注意したい点があります。
① 色の組み合わせを考える
② 同じ会社の別の方に贈る場合は注意
③ 開店祝いに赤は好まれない
① 色の組み合わせを考える
胡蝶蘭の色は白が一般的ですが、最近はピンク、青、黄色、紫など色付きの胡蝶蘭も市場に多く出回っています。
白はどんな色とでもマッチするので気を使わなくても良いですが、例えば青の胡蝶蘭を注文する場合、赤いラッピングなどを合わせてしまうと目立ちはするもののケバケバしくなってしまうことも(原色の組み合わせなどはとくに注意)。
胡蝶蘭の色と同系色のラッピングを選ぶのが無難ではありますね。
カラフルな胡蝶蘭を贈る際は気を付けましょう。
② 同じ会社の別の方に贈る場合は注意
ときおり問題となってしまうのが、ひとつの会社内の別の方向けに、同じタイミングで胡蝶蘭を贈る場合です。
年度末など人事異動が多い時期は『◯◯社の△△さんに社長就任祝い、××さんに役員昇進祝いで合計2つ発注する』なんてこともあると思います。
その際は肩書が上の方のほうが、ラッピングが豪華になるよう配慮しましょう。
胡蝶蘭の仕立ての本数などで差別化されている場合はさほど問題ないですが、ゴールドのラッピングなどは派手さがあるので、並べると肩書が下の方向けの胡蝶蘭の方が高級に見えてしまうおそれがあります。
③ 開店祝いに赤は好まれない
白の胡蝶蘭に赤のラッピングは紅白でおめでたい雰囲気がでることから、お祝い向けのギフトとして人気です。
しかし赤は「火事」や「火の車」を連想させることから、あまり縁起がよくないと言われることもあります。
実際そこまで気にされることは少ないですが、年配の方に向けて贈ったり、飲食店にお届けする場合は念の為注意してください。
胡蝶蘭のラッピングの構造と種類
胡蝶蘭のラッピングに使われる素材はラッピングペーパーとリボンの他に、セロファン、ラメなどの入ったネット、和紙、ワイヤーなどです。
鉢に入った胡蝶蘭の背丈の2倍位の長さのセロファンとペーパーの上に胡蝶蘭を置き、前後から折りたたむように包んでいきます。
その後別でリボンを作り、鉢の少し上辺りで縛ることで形を整えるとともに、ラッピングのずり落ちを防止して完成。
細かい仕立てはお店によりけりですが、胡蝶蘭のラッピングの方法はだいたい同じです。
動画で見るとよりわかりやすいと思うので、詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
胡蝶蘭のラッピングは花を長く保つために外すべき
ここまで胡蝶蘭を自社で贈る際のポイントや注意点をお話しましたが、ここからはいただきものの胡蝶蘭のラッピングについてお話します。
せっかくのラッピングですが、胡蝶蘭の健康を考えると付けっぱなしはよくありません。
通気性が悪くなって、根腐れを起こしてしまう危険性が高まるからです。
せっかくの包装を外すのは忍びないためか、ラッピング付きのままオフィスで飾られている会社さんも多いですが、胡蝶蘭を長く楽しむためには早めに取りたいところ。
とはいえもらってすぐに剥がすのも難ですので、1週間~10日くらいしてから外しても構いません。
それくらいの期間でしたら途中で水をあげる必要もないので、胡蝶蘭も蒸れにくいです。
胡蝶蘭のラッピングを外す方法
① 立て札を外す
② リボンを取る
③ 前か後ろからホチキスを外していく
④ 包み紙は捨てて受け皿を引く
胡蝶蘭のラッピングを外していく手順を説明します。
胡蝶蘭の花は繊細で何かが当たるとそこから傷みやすいので、できるだけ触れないようにしましょう。
① 立て札を外す
胡蝶蘭には立て札(木 or 紙)やメッセージカードが付いていることが多いので、まずはそれを外します。
立て札は倒れないよう鉢の間に深めにささっていて、抜け抜くいこともあるので注意。
鉢を片手でしっかり押さえて抜き取ります。
② リボンを取る
次にラッピングペーパーを締めて固定しているリボンを外します。
後ろで結ばれていることが多いですが、はさみで途中から切ってしまっても問題ありません。
③ 後ろからホチキスを外していく
ペーパーはたいていホチキスで留められているので、上から外していきます。
前は胡蝶蘭が垂れていて作業しにくいこともあるので、後ろからがやりやすいです。
④ 包み紙は捨てて受け皿をひく
ラッピングペーパーを処分したら胡蝶蘭の鉢底に受け皿があるかを確認します。
あることが多いですが、業者さんによっては皿がないこともあるので要注意。
受け皿を置かないと水やりの際に水が抜けたり、底から水苔がこぼれてしまい、オフィスが汚れてしまう可能性があります。
まとめ
胡蝶蘭のラッピングについて、贈る際の色の選び方から受け取り後の扱い方まで解説しました。
あくまで胡蝶蘭本体がギフトの主役ではありますが、ラッピングまでこだわることでより素敵な法人ギフトとなります。
せっかく注文するのであれば、ぜひ気を配ってみてください!
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